健康,  本の感想

座らない!〜成果を出し続ける人の健康習慣〜

2019年7月27~30日

 

「座らない!

成果を出し続ける人の健康習慣

 

トム・ラス

牧野洋 訳

 


 

まずはじめに、

私が本書を手に取った理由を説明する。

 

私は現在の仕事で一日に多い時で8時間ほどPCと向かい合っている。

 

そんな日はとても疲れる。

肩と背中は特に痛くなる。

 

そこで私はバイオメカニズム的に、

人間にとって自然な姿勢、

または負担を少なくする方法はないかのか、

ということを考えるようになった。

 

そうして主にインターネットを使い、

色々と調べていくうちにいくつかの答えにたどり着いた。

 

一つは

「座っている時の姿勢を良くする」

ということだ。

コツとしてはしっかりと坐骨で立つようなイメージで

背筋をまっすぐ、

肩にも力が入らないように座ることだ。

 

もう一つが本書のタイトルにもある、

「座らない」

ということだ。

 

理由としては

立っている姿勢の方が

血流が良くなり、

腕も肩の下という自然な位置に収まりやすい。

 

そして何より人間という生物は

ついこないだまで、

一日の内で立ったり、歩いたりする時間が

圧倒的に長かったからだ。

 

つまり、

ここ数百年で人類は文明を獲得したことにより

座って作業する時間が大幅に増えたわけだが、

それよりも遥の昔、

太古の時代から人類は何万年もの間、

狩猟生活だったわけで、

そのころは一日のうちのほとんどを

体を使っての移動に費やしていたことだろう。

 

だから現在は文明こそものすごい速さで発達したわけだが、

身体機能そのものはそう簡単に変化しないため、

座るという行為は未だ人体的にいうと、

長時間行うことには適応していないのだ。

 

もちろん何事にも限度はあるわけで、

超時間立ったり、歩いたりというのも

あまりにやりすぎるとそれはそれで身体が悲鳴をあげる。

 

ということを踏まえて、

私は自分の生活スタイルが

活動時間に対して、

あまりにも座っている時間が多い、

ということで危機感を覚えていたわけだ。

 

ちなみにこのようなホモ・サピエンスの重要さに気づけたのは、

以前のブログにも書いた「時間術大全」の中で、

太古の昔の人類に焦点を当ててくれていたおかげだ。

ここで改めて感謝したい。

 

 

さて、

前置きが長くなってしまったが、

私が本書を読んで心に留めておきたいと思ったこと、

皆にも知っておいて欲しいと感じたことを

紹介していこうと思う。

 

ちなみに本書は

座らないことのメリットを挙げてもいるが、

その他にも

人間が元気に生きるために必要な、

「食べる EAT」

「動く MOVE」

「寝る SLEEP」

という3点にジャンルを分けて

たくさんの事例・方法を紹介しているため、

私もこの3つのジャンルに分けて紹介していこうと思う。

 

それでははじめる。

 


 

①EAT

「次の食事のとき、

口にする飲食物が正味でプラスなのか、

マイナスなのかを考える。

それを一日中繰り返す。」

大抵の料理には、

良い材料も悪い材料も使われている。

いくら努力しても、

理想的とは言えない料理を食べてしまうことはあるだろう。

それでも少し頭の中で計算するようにする。

何かを食べるとき、

原材料を見た上で、

正味でプラスになるかどうかを考える。

 

②EAT

「炭水化物・タンパク質比率が1対1の食べ物を選ぶ。

この比率が5対1を超える食べものは避ける。」

これは非常にわかりやすい。

自分の身体、生活スタイルを考えて、

いつもベストな食事を摂りたい。

 

③EAT

「家にある健康的な食べ物を選び、

目の高さにある棚の上に置く。

あるいは、ボウルに入れてキッチンカウンターの上に置く。」

これをすれば

小腹が空いた時に摂取するおやつが

スナック菓子などの糖分過多のものではなく、

身体が喜ぶものに自然となるだろう。

空腹を紛らわさせ、

さらには良質な栄養補給にもなる。

一石二鳥だ。

これは子どもがいるご家庭にはぜひやって欲しい。

 

④MOVE

「座らずに仕事ができる方法を一つ考え出す。

明日試しに実験してみる」

これは前述の座らない時間を作るために

有用な方法の一つだ。

私は自宅でのスタンディングデスク、

歩きながらの本読みを導入してみた。

ぜひ明日から試してみて欲しい。

 

⑤EAT

「好物の料理やおやつの糖類含有量をチェックする。

10グラム以上なら別の食べ物を見つける。」

砂糖などの甘味料は老化を促進する毒物である。

糖尿病、肥満、心臓病、がんを引き起こす。

一人当たりの消費量は現在、

年68キロ以上に達する。

糖類の過剰摂取で多くの人が死んでいる。

それはコカインやヘインなど危険な薬物の服用で死ぬ人を上回るほどだ。

そこで今後は食品の表示を見て、糖類含有量を調べることにようにする。

できれば無糖。

糖類10グラム以上の加工食品には要注意。

10グラム以上入っていれば、

人間外界の食事で必要とする糖類摂取量をすでに超えている。

アメリカ心臓協会(AHA)が定めた基準では、

一日あたり糖類摂取量は女性の場合25グラム以下

男性の場合38グラム以下にしなければならない。

(尚、ここでいう糖類とは人工甘味料のことであり、

果物や野菜に自然に含まれる糖類は除く)

しかし、一桁台を目指すのを勧める。

栄養の観点から考えて、

甘味料は一切不要であるのだ。

ちなみに糖は、

依存性薬物と似たような特性があり、

一旦舌が甘さを味わうと、

『もっと甘いものが欲しい!』

と何時間も思い続けることになる。

よって一度始まると、

負の連鎖が始まる。

 

⑥MOVE

「長時間座り続けなければならないとき、

20分ごとに歩くか、

ストレッチをする。」

座り続けると、まずお尻が大きくなる。

それに続けて何時間も座ると、

血糖値とインスリン分泌量が危険な水準へと跳ね上がるのだ。

定期的に休憩して体を動かすだけでそれは抑えられる。

20分ごとに2分歩く。

それだけで血糖値を安定させることができる、

という実験結果もある。

 

⑦EAT

「スーパーに行ったらまず、

濃くて鮮やかな色の青果物を買い物かごに入れる」

良い食べ物を見分ける便利な方法が一つある。

皮の色で果物や野菜の良し悪しを判定するのだ。

一般的に言って、

濃くて鮮やかな色の青果物がベストだ。

緑は良い食べ物だ。

ブロッコリー、ほうれん草、ケール、チンゲン菜、セロリ、きゅうり、ピーマン、ズッキーニなどは、

正味で健康にプラスだ。

赤や青の青果物も栄養面で優れている。

このカテゴリーに含まれるのは、

リンゴ、ラズベリー、いちご、トマトなどだ。

鮮やかな色の皮で包まれた青果物であれば、

まず間違いない。

スーパーへ行くときはまず色の濃い青果物がある売り場へと行く。

そして長時間そこで過ごしたうえで、

他の売り場へ移る。

帰宅したら、濃い緑や赤、青など多様な色の食べ物を皿に盛って、

色彩豊かな食卓にする。

外食するならば、穀物の代わりに野菜を選ぶ。

 

⑧EAT

「ポテトチップス、クラッカーなどの間食をやめる。

代わりにナッツ、シーズ、リンゴ、セロリ、ニンジンを食べるようにする。」

私たちは精製炭水化物中毒だ。

炭水化物について

「コカインよりも中毒性が強い」

としたうえで、

「肥満問題の中心に位置するのは脂肪ではなく炭水化物だ」

と結論する雑誌記事もある。

ハーバード大学の研究チームは

医学専門誌のアメリカ医師会誌(JAMA)の中で、

「炭水化物は人間にとって全く不要の栄養素」と指摘している。

炭水化物の摂取量を減らせば、

ガンの増殖速度を最大50%落とせるという説もある。

とはいえ、

精製炭水化物を完全に断つのは生易しいことではない。

人間も含めほとんどの動物は、

タンパク質よりも炭水化物の味を好むように進化してきたからだ。

炭水化物はまた、

脳内の神経伝達物質ドーパミンを分泌する部位を刺激し、

「楽しい」

といった感情を生み出す。

しかも安くて手に入りやすい。

食事を用意したり、注文したりするとき、

精製炭水化物の代わりに野菜を選ぶよう最大限努力してほしい。

野菜や果物、タンパク質系食材を食べるだけで、

栄養として必要な十分な炭水化物を摂取できる。

間食したくなったら、

ポテトチップスなどのお菓子などはやめ、

代わりに自然食品を選ぼう。

ナッツ、ニンジン、リンゴ、シーズ(種)などだ。

 

⑨EAT

「お代わり用の料理を持った大皿は

食卓ではなく台所に置く。」

人間は目の前にあれば基本的に必要以上に食べてしまう。

そこで台所など食卓以外に置くことによって、

視界に入らなくなるうえに、

取りに行くという面倒が増えるため、

「おかわり」を控える傾向となる。

 

⑩EAT

「緊急時用に健康的な軽食を見つける。

小分け袋に詰めて外出時に持ち歩く」

お腹が空くと、

不健康な食べ物を避けるのが難しくなる。

空腹時には血糖値が低下する。

だからハンバーガーやピザなどを欲するようになる。

なぜか。

研究者がfMRI(機能的磁気共鳴画像)装置を使って脳スキャンを実施したところ、

体が高カロリー食品の摂取に集中していることがわかった。

血糖値を正常レベルまでいち早く戻そうとしているためだ。

つまり、飢え状態を回避する必要があるというわけだ。

そんなことから、

空腹時には食べ物の選択を誤りがちになる。

著者の場合、ミックスナッツを買って自分で袋に詰め、

緊急時用にかばんに入れて常に持ち歩いている。

これによって空腹感を満たすことができる。

 

11、MOVE

「一日中良い気分を保ち、

知力を高めるために朝に運動する」

20分間適度に運動すると、

以後12時間にわたって劇的に気分を良くできる、

ということがある実験によってわかった。

またしっかり運動すると、

見た目も気分も良くなるばかりか、

知力や想像力も高められるという研究もある。

 

 

以上が私が特に感心した項目だ。

次からは

「これはちょっと覚えておきたいな、

いつか使いたいな」

ということを箇条書きで挙げていく。

 

14、EAT

レストランのセットメニューで無料のパンを提供されそうになったら、

代わりに健康的な食べ物を頼む。

できないならパンを断る。

 

15、日々の生活でのタンパク質摂取はなるべく、

植物性食品や海産物から摂る。

加工肉(ベーコンやホットドック)は極力食べない。

 

16、SLEEP

夜間は寝室の温度を昼間よりも2〜4度下げてみる。

 

17、EAT

食べ過ぎないようにするための一つの方法として、

コップや皿などの食器を小さめにする。

 

18、MOVE

「運動をサボりたい誘惑に駆られたら、

最初の数分間だけ運動してみる。

往往にして運動開始時が一番つらいので、

そこを乗り越えれば楽しくなる。」

どんなに健康に気遣っていても、

毎日運動しているとたまに気が重くなるものだ。

それは人は運動の楽しさをあまり評価していないから。

そして「運動しなくては」と思った途端に尻込みしてしまう。

実は、

『運動は楽しいのだ!』

ランニングやヨガ教室で体を動かしている瞬間は、

運動を楽しんでいるはずだ。

我々が運動の楽しさを過小評価する理由の一つは、

運動開始時にしばしば覚える不快感である。

運動開始時に意識を向けすぎて尻込みしてしまうのだ。

最近の運動を思い返してみてほしい。

運動の真っ最中に最高潮に達し、

終了時にも気分が良かったのではないだろうか。

この時の気分爽快さ、気持ちの良さをもっと評価すれば、

また運動しよう、

運動したい、

という気持ちになれるはずだ。

 

19、EAT

「ボリュームのある昼食を注文する前に、

午後になって

『高脂肪酔い』

に耐えられるかどうか考える。」

脂肪分の多い食べ物は、

無気力・不機嫌の原因になる。

何を食べるか判断するたびに、

その選択がその日の活力と人間関係に微妙に影響を与えている。

食べ物を厳選すれば、自分の気分を良い方向へ誘導できる。

最新の研究によれば、

果物と野菜を多く食べれば、

いつもより穏やかで楽しくいられるうえ、

一日中活力に溢れた状態でいられる。

 

20、MOVE

「記憶すべき情報で脳がいっぱいになっている時や、

創造的な仕事に集中するときは、

散歩に出る」

運動すると脳機能は向上する。

ある実験において、

激しい運動の直後には

「脳由来神経栄養因子(BDNF)」

と呼ばれるタンパク質の分泌量が顕著に増えていたことがわかった。

BDNFには、

脳の神経歳暮の健康を促進する効果がある。

運動は直ちに記憶力向上をもたらす。

いったん脳に何かしらの情報を処理させたら、

すぐに運動することだ。

「学んだら動く」

を実践すれば、

肝心な時に必要な記憶を思い出せるようになる。

 

21、EAT

食べてはいけないと分かっていながら食べてしまう食べ物を一つ選ぶ。

その食べ物に面白いあだ名をつけ、

一口食べるのにためらいを感じるようにする。

 

22、MOVE

自分の身体活動を増やすための具体的目標を決める。

それを書き留め、

達成する期間を決め、

少なくとも誰か1人と共有する

(あるいはフェイスブックなどオンライン上に書き込む)

 

23、EAT

「魚や野菜など健康的な食べ物は蒸したり茹でたりして食べる」

最新の研究が明らかにしているように、

調理法は食べ物の選択と同じくらい重要だ。

食べ物をグリルしたり、

油で揚げたり、

オーブンで焼いたりすると、

高熱と焦げ目によって

「終末糖化産物(AGE)」という毒素が生まれる。

殺菌処理などでも発生するAGEは

炎症や糖尿病、肥満症、アルツハイマー病などの

原因になると言われている。

選ぶべき調理法は、

水分を熱の媒体として利用する

いわゆる「温式加熱」だ。

蒸す、煮る、茹でるなどの調理法であり、

揚げる、焼く、炒めるなどの

「乾式加熱」よりも健康的。

ただし、野菜は茹で過ぎないこと。

例えばブロッコリーを柔らかくなるまで茹でると、

栄養素を急減させてしまう。

栄養素を残すには、

ザクザクとした歯ごたえが残る程度にとどめる。

茹でる代わりに数分間だけ蒸すのもOK。

もちろん生のまま食べる手もある。

このような工夫で、

栄養素を最大限摂取できる方法を考える。

 

24、EAT

「腐るスピード」で食材を判断する。

色の濃い果物・野菜を選ぶべきという話はすでにした。

健康に良い食べ物を素早く見分けるもう一つの方法がある。

「腐るスピード」を基準に判断するのだ。

このことから言えるのは、

スーパーへ頻繁に行くようにしよう。

冬眠に備える熊のように買いだめするのはやめ、

すぐに消費できる量だけ買おう。

 

25、EAT

「ニンジンとトマトをたっぷり食べ、

真に自然な”日焼け”を得る。

肌や髪の質さらに良くしたいなら、

サーモンとブルーベリーも食卓に加える。」

実際、野菜や果物を豊富に食べる人はいわば「食事焼け」し、

健康的に輝いて見える。

肌のハリ、ツヤが増す原因として挙げられたのが、

「カロテノイド」と呼ばれる色素の効果。

カロテノイドをとりわけ豊富に含んでいる食べ物は

トマトやニンジンなどの野菜。

 

26、MOVE

廊下の加速を防ぐため、

一日最低でも5分間のウォーキングを行う。

本気で廊下を食い止めたいなら、

1週に数回のペースで集中的に運動する

 

27、EAT

料理が運ばれたら、

もっとも健康的な食べ物から食べ始める。

もっとも不健康な食べ物は後回しにする。

 

28、MOVE

「自然に『ハイ』になれる有酸素運動を一つ見つける。

少なくとも週一回のペースで30分間行う。」

運動中において「最高の瞬間」についての研究がある。

最高の瞬間は通常、

呼吸が乱れて会話するのが難しくなる

「換気性閾値(VT)」に到達した時、

あるいはVTに到達する直前に訪れる。

VT直後に最高の瞬間を感じる人もいるが、

大多数の人はVT近辺かVT直前に最高の気分になる。

私たちはいわば「運動中毒」になるように進化してきた。

かつて人間の祖先は、

自分の足で獲物を追いかけ、

自分の足で猛獣から逃げ回っていた。

それを根拠にして、

いわゆる「ランナーズ・ハイ(走り続けるうちに気分が高揚してくる作用)」

が進化の過程で生まれたとみなす科学者もいる。

最新の研究によって、

ランナーズ・ハイがいつ、

どのようにして発生するのか明らかになりつつある。

激しく運動すると、

強い快楽を生み出す脳内化学物質

「内因性カンナビノイド(脳内マリファナ類似物質)」

が分泌されるのだ。

ウォーキングは健康にプラスだが、

気分の高揚という点ではランニングにかなわない。

ジョギングは寿命の延長には繋がるが、

「再び走りたい」という気持ちを喚起させるモチベーションの点では

ランニングにかなわない。

すぐに「ハイ」になりたいのならば

強度を上げて30分間運動すると良いだろう」

 

29、SLEEP

日々の生活の中で

「健康的な食べ物」

「規則的な運動」

「質の高い睡眠」

の3要素に投じる時間とエネルギーを増やす。

 

 

ここまで随分とたくさん書いてしまった。

しかし、大切なことだし、

これからも一生使えそうな知識だから

手を抜かずに全てご紹介した。

 

 


 

♦︎アクションプラン

 

今回のアクションプランは上で書いた全て、

ということにする。

 

難しいことじゃない。

 

毎日を活力で溢れた状態で過ごせるように

食べる、動く、寝るの質を高めていきたい。

 

 

 

 

最後まで読んでくれてありがとう。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。